現在、多くのメディアで取り上げられている「筋膜リリース」ですが、実際「筋膜リリースって何?」「どんなメリットがあるの?」「効果の出る期間ってどのくらい?」など疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな疑問を解消し、普段のトレーニングに筋膜リリースも取り入れられるよう、やり方まで解説していきます。
筋膜リリースはこんな方におすすめ
筋膜リリースは、
- ボディメイク中の方
- 運動前のコンディションを整えたい方
このような方におすすめすることができます。
当てはまる方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。
ボディメイク中の方
ダイエットだけでなく、美しいスタイルを手に入れたいという方に筋膜リリースはおすすめできます。
筋膜リリースでむくみを取り除き、スタイルを良くする上で大切な僧帽筋や広背筋などがしっかり機能するようになれば、ボディメイクの効率も上がります。
運動前のコンディションを整えたい方
筋膜リリースは運動前のコンディションを整えたい方にもおすすめできます。
筋肉は緊張すると、本来出せたはずの運動パフォーマンスが発揮できなくなったり、いつもと同じ運動でも大きな負荷を感じて怪我のリスクも上がってしまいます。
筋膜リリースにより、関節可動域が広がり筋肉がスムーズに動くようになれば、運動パフォーマンスが上がり怪我もしにくくなります。
そもそも筋膜リリースってなに?
筋膜リリースの効果や期間がどのくらいであるかをお伝えする前に、まずは「筋膜リリース」が一体どういったものなのかをお伝えしていきます。
筋膜とは
筋膜とは、筋肉を覆う膜のことでボディスーツのように体全体を包んだり、一つ一つの筋肉の周りを包んだりしています。
また、表層から深層まで立体的に包み込むので、組織を支える第二の骨格であるとも言われています。
筋膜は
- 筋全体を覆っている最外層の筋外膜
- いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜
- 筋線維1本1本を包む筋内膜
の3種類に分けられます。
筋膜の役割とは
筋膜には重要な役割があります。
- 筋肉を保護する
- 血管や神経、リンパ管を支えて通過させる
- 組織同士がこすれあうことで生じる摩擦から保護する
筋膜自身はコラーゲンでできていて、約85%が水分です。
水分不足やストレス、同じ姿勢での長時間作業(デスクワークなど)、筋膜の柔軟性の低下などによって筋膜全体の滑りが悪くなります。
また、筋膜を通っている血管や神経、リンパ管が圧迫されることでも循環が悪くなります。
筋膜リリースとは
筋膜は全身につながっているので、水分不足やストレスなどで他の筋肉の動きが悪くなったり、痛みを感じたり、柔軟性の低下、運動パフォーマンスの低下などがみられるようになります。
そんな筋膜のよじれを解消し、滑りをよくするために筋膜を柔らかくして、解きほぐすことを筋膜リリースといいます。
筋膜リリースを行うことで、筋肉の柔軟性を鍛え関節の可動域を広くすることができます。
筋膜リリースは、ストレッチのように一方向だけに伸ばすのではなく、さまざまな方向にときほぐしていきます。
おすすめの筋膜リリース器具
今までは、両手を使って皮膚の表面を引き剥がしたり、指で筋膜同士を引き離したりしていました。
この方法は高度な技術が必要でしたが、技術がなくても自分で筋膜リリースができる製品、トリガーポイント™の使用がおすすめです。
筋膜リリースの効果
水分不足や同じ姿勢でのデスクワーク、非対称な姿勢でいることなどにより、筋膜が滑りが悪くなることは理解していただけたと思います。
ここからは筋膜リリースの効果について詳しく解説していきます。
1. こりや痛みの軽減
凝り固まっているポイントとなる筋膜を引き剥がすことで、血液の循環を良くしこりや痛みの軽減につながります。
また、血行促進により疲労感の改善にも効果があります。
2. 姿勢の改善
姿勢の悪さは幼い頃からの癖やフォームが影響して起こります。
一回変な癖がついてしまうと、筋膜がよじれて凝り固まりそのコリによって体が柔軟性を失い姿勢が悪くなります。
そしてこのコリを筋膜リリースにより改善することができれば、筋膜がどの方向にも自由に動くようになり姿勢改善に繋がります。
3. 内臓機能の回復
体が歪んでいると血流が悪化し、内臓機能が低下します。
筋膜リリースにより正しい姿勢を取れるように改善すると、体の歪みが原因で弱っていた内臓機能の回復が期待できます。
体の痛みを取り除くには、内臓機能を整えることも必要不可欠となります。
4. 関節可動域を広げる
筋膜のねじれやよじれが元の正しい位置に戻ると筋肉や筋繊維を包む筋内膜に柔軟性が出ます。
柔軟性が上がれば、運動パフォーマンスの向上やトレーニングを行う際の怪我防止にも繋がります。
筋膜リリースを行う上での注意点4選
筋膜リリースの効果がしっかり出るように、どんなことに気をつけたらいいのかを具体的に解説していきます。
1. 午前・午後・入浴後の1日3回を目安に
悪い姿勢や長時間同じ姿勢でいることで、ねじれが生まれます。
そのねじれが生まれる前にこまめに体をリセットさせていくことが大事です。
また入浴後は、筋膜がほぐれやすくなっています。
CMの間などの隙間時間に1日3回筋膜リリースを行いましょう。
2. 必要以上に強い負荷をかけない
筋膜リリースを行う時に注意して欲しいのが、必要以上に強い負荷をかけないことです。
痛気持ちいいとついゴリゴリやってしまいそうですが、筋膜リリースの目的はほぐしたい部分の筋膜に力を送るためであり、筋膜をほぐす以上の力をかける必要はありません。
強すぎる負荷をかけてしまうと、周りの筋肉が傷ついて炎症を起こす可能性もあります。
3. 効果の出る期間は2週間程から
筋膜リリースで効果の出る期間は、個人差はありますが早い方で2週間ほどからと言われています。
もしすぐに効果が出たとしてもそこで辞めてしまうと元に戻ってしまいます。
焦らずに短くとも期間を3ヶ月ほど筋膜リリースを継続するようにしましょう。
4. じっくり、ゆっくり60秒〜90秒間かける
痛気持ちいと感じる程度の力の強さで、じっくりとゆっくり90秒以上かけてリリースしていきましょう。
あまり長い時間をかけるとあざができてしまったり、筋肉がほぐれ過ぎてしまうこともあるので、1分間を目安にほぐしてあげるのがベストです。
【トレーナー直伝】 筋膜リリースの効果的なやり方
筋膜リリースの注意点や効果を理解していただけたと思うので、ここからは実際の筋膜リリースのやり方を解説していきます。ぜひ一緒にやってみてください。
しっかりほぐしたい方は、上記動画を参考にしてください。
1日5分で自宅でできる筋膜リリースは
①前ももの筋膜リリース
②外ももの筋膜リリース
この2種目を1セットとして、左右交互にほぐしていきましょう!
1. 前ももの筋膜リリース
まずは前ももを片方1分間を目安にほぐしていきましょう。
- 右の前ももにローラーを当ててコロコロと転がしていきます。
- 前ももの前側の筋肉は、足の付け根から膝上までついているので全体的にほぐしていきましょう。
- 全体的にほぐれてきたら、トリガーポイントを見つけてその部分を細かく揺らすように重点的にほぐします。
トリガーポイントとは
トリガーポイントは痛みを誘発している箇所のことで、慢性痛の原因にもなります。
筋膜リリースを行う際は、トリガーポイントを重点的にほぐしていきます。
2. 外ももの筋膜リリース
外腿も片方1分間を目安にほぐしていきましょう。
- 太ももの外側にローラーを当てて画像のような姿勢を取りほぐしていきます。
- 大転子という骨から膝の外側についている筋肉をほぐしていきます。
- 筋肉が薄いので体重をかけないように注意してください。