有酸素運動は、ダイエットや健康時に効果的と言われていますが、実際にどれくらいカロリーを消費しているのでしょうか。
せっかくするならしっかりカロリーを消費できるものを行いたいです。しかし、しっかりカロリーを消費できるものを行ったとしても正しいやり方やコツを知らずに自己流で行っていては、継続的に結果は期待できません。
そこで、この記事では、ダイエットに有酸素運動は取り入れた方が良いのか、ジムでおすすめの有酸素運動、有酸素運動の注意点を解説していきます。
ダイエットで有酸素運動はした方が良いの?
結論、ダイエットで有酸素運動はした方が良いです。筋トレと組み合わせることでさらにダイエット効果が上がります。
体脂肪を減らしたいのであれば、有酸素運動がおすすめです。有酸素運動は血中の糖質や体内の脂肪がエネルギーとして使用されるため、消費カロリーが高く、ダイエット効果も期待できます。
有酸素運動は、心肺機能向上やストレス解消といった効果があります。そのため、ダイエット目的以外で有酸素運動をトレーニングの一部を取り入れるのは効果的です。
■有酸素運動で期待できる効果
- 体脂肪の減少
- 持久力の向上
- 脂質異常症の予防・改善
- 高血圧の予防・改善
- 高血糖の予防・改善
- 高尿酸血症の予防・改善
- 骨粗しょう症の予防
筋肉を動かすエネルギーとして、酸素と血糖・脂肪を使うため、有酸素運動と言われています。有酸素運動は脂肪を燃料とするため、消費カロリーを増やすだけでなく、血液中の中性脂肪やコレステロールや体脂肪を減らす効果が期待できます。
運動習慣があまりない方が運動を始めると、最初は辛いかもしれませんが、有酸素運動を継続すると、心肺機能を高めることができるため、徐々に慣れていくでしょう。
慣れていくと、高い強度の運動を行えるようになり、同じ時間で多くのカロリーを消費できるようになります。
ジムでオススメの有酸素運動
ジムでおすすめの有酸素運動は以下5つです。
- ランニングマシン(トレッドミル)
- クロストレーナー
- クライムミル
- 水泳
- エアロバイク
ランニングマシン(トレッドミル)
ランニングマシンではウォーキングやランニングが行えます。
ウォーキングは、普段運動をあまりしない人でも気軽に始められる有酸素運動です。長い時間歩いても、身体への負担が少ないこともおすすめのポイントです。
消費カロリーの目安としては、体重50kgの方が比較的ゆっくりなペースでウォーキングした場合、1時間あたり、約180kcalです。頻度が高ければより効果的にカロリー消費できるため、習慣がない方には週2~3回くらいからはじめてみてください。
また、ランニングは、お金をかけずにダイエットできるスポーツとして人気です。30分程度の軽いランニングでも約200~280kcal消費でき、教理やスピードを伸ばせばその分消費カロリーも上げることができます。
そして、ランニングを行うと健康維持や体力作り、ストレス発散など、ダイエット以外にも多くの効果が期待できます。
しかし、ランニングは比較的身体への負担が大きい有酸素運動なので、慣れていない方は挫折してしまいがちです。最初から頑張りすぎず、週1~2回程度から取り入れてみてください。
クロストレーナー
クロストレーナーは、聞きなれないかもしれませんが、手と足を動かすマシンのことです。
クロストレーナーのメリットは上半身と下半身を同時に使った全身運動で消費カロリーを高く維持できることです。下半身はペダルを動かすために使い、上半身はハンドルを握り腕や背中を使ってハンドルを引き際に使います。
下半身がメインの運動なので、上半身は意識しないと使いにくいです。このエクササイズで消費カロリーをアップさせるためには、しっかりとハンドルを握り、引きながら下半身を動かすようにしましょう。
上手く上半身を使い、全身運動になるようにして、運動強度を目標心拍数まで上げると、消費カロリーはジョギングよりも高くなります。さらに、関節にかかる負担も少なくなるため、クロストレーナーがあるフィットネスジムに通っている方におすすめです。
クライムミル
クライムミルは、階段の昇り降りを繰り返すような運動を続けるマシンです。最近スポーツジムに設置されるようになりましたが、まだまだ設置しているジムが少ないマシンです。
階段を上り下りする運動なので、普通にウォーキングするより消費カロリーが高いです。しかし、下半身を中心とした脚に大きな負荷を与えるエクササイズなので、運動に慣れていないと長時間続けることが難しいです。そのため、若干心拍数を低めに設定しておくことをおすすめします。
上半身の角度によっても使われる筋肉は異なります。使う筋肉を変えると疲労を分散できるため、比較的長時間高い強度の運動を続けることができます。上半身を起こし、垂直にして行うと、腿裏やお尻を使った運動、上半身を前に倒すと腿前の筋肉を使った運動になるため、3分∼5分毎に姿勢を変えるのもおすすめです。
■クライムミルの1時間当たりの消費エネルギー目安
体重 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
消費カロリー | 147kcal | 184kcal | 221kcal | 257kcal | 294kcal | 331kcal |
水泳
水泳は、有酸素運動の中でも特に消費カロリーが高く、陸上で行う運動と比べて身体への負担が少ないです。
体重50kgの人が1時間ウォーキングを行うと約184kcal消費します。対して水泳の場合の消費カロリーは以下の通りです。
- 水中ウォーキング:約236kcal
- クロール(ゆっくり):約305kcal
プールがあるジムまで足を運んだり、着替えたりする手間はかかりますが、短い時間で多くのエネルギーを消費できます。
泳ぎ方によって消費カロリーが大きく変化しますが、有酸素運動で脂肪がエネルギーとして使われ始めるには一定の心拍数(最大心拍数の60%70%)で20分以上続けることが必要です。しかし、水泳初心者の方は、長時間泳ぐことが難しいです。そのため、水泳は得意・不得意が消費カロリーに大きく影響するエクササイズです。
水の抵抗で全身に負荷をかけることができるので、ダイエットや血行促進にも効果的です。一つの運動でより多くのメリットを得たい方におすすめです。
プールがあるジムに通っている方は月に1回でもご利用してみてはいかがででしょうか!
エアロバイク
エアロバイク(固定式自転車)は一定時間自転車を漕ぎ続ける有酸素運動です。フィットネスクラブに設置されているマシンで1番数が多いです。
エアロバイクには以下のような種類があり、ペダルを漕ぐときの姿勢や運動強度、消費カロリーなどに違いがあります。
- アップライトバイク
サドルの高さや負荷を調整できるエアロバイクです。一般的な自転車と同じように上半身を起こした状態でペダルを漕ぎます。
脂肪燃焼やカロリーを消費できるのはもちろん、下半身を動かしながら上半身のバランスをとるための、体幹を鍛えることができます。 - リカンベントバイク
背もたれが付いていて、寄りかかりながらペダルを漕ぐタイプのエアロバイクです。
上半身が安定するため、身体への負担が少なく、長時間でも続けやすいです。また、ペダルの位置が体の前にあるため、膝への負荷を軽減できます。
このエアロバイクのメリットは、歩く、走るなどの他の陸上で行うエクササイズより、関節にかかる負荷が少なく、膝などを怪我するリスクが軽減できることです。また、他の運動と比べて、初心者でも長時間続けやすいメリットもあります。
しかし、ペダルを漕ぐという動作では上半身の稼働が少なく、膝の屈伸や伸展に関わる脚の特定の筋肉しか使いません。負荷を全身に分散できないため、心拍数を上げるためにペダルにかかる負荷を上げてしまうと、心拍数が上がるよりも先に脚の筋肉が疲労して運動が続けられなくなってしまうので注意が必要です。
消費カロリーの目安は、時速20kmのスピードで20分走って140kcal程です。やや早めのスピードで20分ランニングした時と同じくらいのカロリーを消費できます。
膝や腰への負担がかかりにくいため、腰痛や膝痛を抱えている人でも無理なく取り組めます。
■エアロバイクの1時間当たりの消費エネルギー目安
運動強度 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
非常に楽な労力 | 174kcal | 184kca | 221kca | 257kca | 294kca | 331kca |
楽からほどほどの労力 |
202kca | 252kca | 302kca | 353kca | 403kca | 454kca |
ほどほどからきつい労力 | 286kca | 357kca | 428kca | 500kca | 571kca | 643kca |
有酸素運動の注意点
有酸素運動を取り入れる上での注意点は以下3つあります。下記で紹介するので、有酸素運動を行う際は気を付けましょう。
- 長すぎも短すぎてもいけない
- 無理をしすぎない
- 運動だけでなく食事管理もする
長すぎも短すぎてもいけない
有酸素運動は、長すぎず短すぎず、適切な時間を守って行うことで、正しく効果を得られます。有酸素運動の効果は運動量に比例するため、運動時間が短すぎると、高い効果が得られにくいです。
対して、長い時間運動をしすぎると、体内の脂肪だけでなく、筋肉に蓄えられているタンパク質をエネルギー源として消費して、筋肉量を減らしてしまう恐れがあります。
有酸素運動の効果を高めるのであれば、1回あたり30分∼1時間以内を目安としてトレーニングを行ったり、連続して30分間運動することが難しい場合、10分程度の運動を1日3回以上行うのがおすすめです。
無理をし過ぎない
有酸素運動を行うことで良い結果を求めるなら、有酸素運動を継続して行い、習慣化させる必要があります。そのため、無理をし過ぎないということが大切です。頑張ろうと意気込んで、無理をして有酸素運動を行ってしまうと精神的につらくなり、挫折してしまう恐れがあります。
また、有酸素運動は低負荷のものが多いですが、取り組み方によって強度を高めることができます。しかし、高い強度のトレーニングを行うと、その分疲労もたまりやすく、怪我をしてしまう恐れがあります。
そのため、有酸素運動が習慣化できるまでは、低い強度や短時間で行えるトレーニングを行いましょう。習慣化できたら、次第に体力が付いて、トレーニングが楽になるので、徐々に負荷を上げていくと良いです。
運動だけでなく食事管理もする
運動した直後に、炭水化物や脂肪の多い食品を摂取してしまうと、脂肪に変わりやすいため、トレーニング効果が半減してしまいます。
健康的に痩せるためには、何かを極端に減らすのではなく、適切なカロリーコントロールを行いながら、バランス良く食べて、必要な栄養を摂ることが大切です。
カロリーを減らすコツは以下を参考にしてみてください。
- 揚げ物を避ける
- ご飯の量をいつもの1/4減らす
- お酒を飲むときはご飯を少なくする
- ビールをカロリーオフに変える
- ドレッシングやマヨネーズをノンカロリーに変える
- 間食を控える、もしくは100kcalに抑える
- カロリー表示など意識的に見てみる
また、食事管理をする際に意識して摂りたいものは、タンパク質やビタミン、ミネラルです。
タンパク質
タンパク質を構成するアミノ酸は、食べたものをエネルギーに変えるときに必ず必要な栄養素です。アミノ酸が不足すると、エネルギー代謝のサイクルがスムーズに回りにくく、カロリーを頑張って控えていても、脂肪として蓄積されやすくなります。そして、タンパク質は筋肉の材料となるため不足してしまうと筋肉が育ちません。
タンパク質は、お肉や魚介類、大豆、大豆製品、卵、乳製品などに多く含まれています。ただ、タンパク質を多く含む食品には脂肪分も多く含んでいるものもあります。そのため、脂身の多いお肉や魚などに注意し、食事をしましょう。
ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラル類もタンパク質と一緒に摂取したい栄養素です。これらもタンパク質と同様、エネルギー代謝において重要な役割を担っており、不足すると代謝がスムーズに回りにくくなります。そして、タンパク質は筋肉を作る際にも必要です。
ビタミン・ミネラルは野菜や果物、海藻などにまんべんなく含まれています。代謝と深く関わっているビタミンB群は豚肉やうなぎなどに多く含まれています。毎食不足しないよう意識してみてください。