「産後ダイエットはいつから始めるべき?」と悩むママは多いです。出産後、思うように体型が戻らず、焦りを感じてしまいますよね。しかし、産後ダイエットは無理をすると体に負担をかけたり、赤ちゃんに影響したりするので慎重にタイミングを判断する必要があります。
この記事では、産後ダイエットの時期と、無理なく取り組める食事法、安全で効果的な運動法について解説します。
パーソナルトレーナーの竹林早苗です。産後ダイエットは時期と継続しやすい方法の選択が非常に重要です。ぜひ参考にしてください。
産後ダイエットいつから始めるのが最適?
産後ダイエットを始めるタイミングは、一般的に産後2〜3ヶ月目からダイエットを開始すると良いと言われています。しかし、分娩方法や個人の回復状態によっても異なります。産後の体は大きな変化を経験しているため、適切な回復期間が必要です。
産後ダイエット開始は6~8週間以降
出産後、子宮や全身が妊娠前の状態に回復するには、6~8週間程度かかるといわれています。この産褥期の期間には、子宮収縮や切開の痛み、腰痛やだるさ、精神的不安定になるなどの症状が現れることがあります。そのため、産褥期が過ぎてから医師の許可を得て、軽い運動や食事管理を始めるのが安全です。
身体の回復ペースには個人差があります。特に産後1~2カ月は無理しないでください。
帝王切開の場合
一般的に、帝王切開後のダイエット開始時期は産後12週間(3ヶ月)程度からが目安とされています。これは、腹部の傷跡が完全に治癒し、内臓の位置が安定するまでの期間を考慮したものです。
急いでダイエットを始めることで、傷跡が開いたり、回復が遅れたりするリスクがあります。手術の回復期間には個人差があるため、特に運動開始のタイミングは慎重に見極めましょう。
必ず医師に相談してから始める
産後の回復ペースや体調の不安点、授乳状況などは人それぞれ異なります。特に授乳中の場合、体への負担や赤ちゃんへの影響を考慮した上でダイエットを進める必要があります。まずは1ヶ月検診で、医師に相談して計画を立てると安心です。
産後1ヶ月健診では現在の体調や睡眠、疲労、ストレスの状態、不安点をチェックして、身体の回復状態を確認します。運動や食事制限を始めても良いかどうか、このタイミングで確認してください。
産後は身体の回復を最優先に考えましょう。
安全に産後ダイエットを始めるために知っておくべきこと
産後のダイエットは、赤ちゃんと母体に悪影響を及ぼす可能性があります。焦り過ぎや無理のしすぎは禁物です。安全かつ効果的なダイエットを実現するために、注意点を紹介します。
早く痩せようと焦らない
多くの女性は産後6~12ヶ月かけて妊娠前の体重に戻るとされています。産後の体重は、妊娠中に増えた体重の約半分が出産直後に減少し、残りは授乳や育児による消費エネルギーで徐々に減少していきます。産後の体型変化に不安を感じるあまり、過度なダイエットを急ぐことは避けましょう。
産後の女性219名(妊娠前のBMIは普通)を対象とした研究では、産後10カ月時点で妊娠前の体重へ戻せた人は61.6% (135名)でした。参考:東北文化学園大学(産後10か月女性の体重復帰と母乳率、食習慣及び美容意識の関連)
無理な食事制限は避ける
完全母乳で授乳中の女性は、通常よりも350kcal程度多くのカロリーを必要とします。授乳中の食事制限は、母乳の質や量に影響を与えるため、赤ちゃんの成長にも影響を及ぼす可能性があります。糖質制限やダイエット食品の多用などで無理なカロリー制限をするのはやめましょう。
授乳中のダイエット「量よりも質を重視する」がポイントです。
産後にバランスの良い食事を摂ることで、痩せやすい身体の土台をつくれます。
下記を参考に、食事のバランスを整えることを優先してください。
産褥期の運動は慎重に
出産後1~2カ月目(特に産後6~8週間の産褥期)の運動は体に大きな負担がかかる可能性があります。まずは産褥体操や軽いストレッチ、散歩から始めることを推奨します。体調が整ってきたら徐々に回数や負荷を増やしていきましょう。
女性トレーナー直伝!産後ダイエットにおすすめの食事管理法
産後の食事管理は、ただカロリーを制限すれば良いというわけではありません。回復や授乳に必要な栄養を満たしながら、効率的に体重管理を行うためのポイントをお伝えします。
授乳中に必要なカロリーと栄養素
授乳中の女性は、赤ちゃんの健康な発育と自身の体調管理のために、適切な栄養摂取が極めて重要です。日本人の食事摂取基準2025年版では、授乳婦に必要な追加エネルギー量は約350kcal/日とされています。授乳100mlで約60~66キロカロリーのエネルギーを消費するといわれています。完全母乳出ない場合は、授乳量に合わせてカロリーは調整していきましょう。
【授乳状況別】産後ダイエットのカロリー設定
産後3カ月目以降、ママと赤ちゃんの体調が良好の場合のダイエット向けカロリーを紹介します。下記から当てはまるものをチェックしてください。
授乳回数が1日5回以上または授乳量が1日400ml以上
妊娠前の基礎代謝×1.5+350kcal
離乳食が始まり、授乳量が1日400ml以下
妊娠前の基礎代謝×1.5+(0~350)kcal
※(0~350)部分は授乳回数に合わせて調整
産後6カ月以上かつ卒乳完了
現体重の基礎代謝×1.5-500kcal
- 18~29歳:体重×22.1kcal
- 30~49歳:体重×21.7kcal
出産直後は体重は増えますが、妊娠前の基礎代謝量とあまり変わりません。そのため、女性ホルモンが元の状態に戻る産後6カ月頃までは妊娠前の体重から算出した基礎代謝量を目安にしています。
基礎代謝量は個人差があります。上記カロリーで母乳量が少なくなったり、子供の体重が増えなかったりする場合は、摂取カロリーを増やしましょう。
痩せるワンプレートご飯の黄金比
産後は環境が大きく変化するため、毎食カロリー管理をする余裕はないですよね。しかし、ワンプレートご飯で割合を決めると、効率的な栄養摂取と適度なカロリーコントロールを両立できます。痩せやすくなる黄金比は、「2:1:1=野菜きのこ海藻:タンパク質:炭水化物」です。
1食のおすすめ配分は以下のとおりです。
- 皿の25%:魚、肉、卵、大豆製品などのタンパク質
- 皿の25%:玄米や雑穀米など食物繊維が豊富な炭水化物
- 皿の50%:緑黄色野菜や海藻類、キノコ類
このバランスを意識して、大皿(直径24㎝前後)に盛り付けてみましょう。見た目もおしゃれに、バランスの良い食事が楽しめます。
目分量でも栄養バランスの偏りを防げるので、産後に必要な栄養も摂取しやすいです。
お菓子や加工品は控える
高カロリーで栄養が少ないお菓子や加工品は、食べ過ぎると肥満に繋がります。エンプティカロリーの過剰を防ぐために、間食を置き換えましょう。産後の間食にはフルーツやナッツ、プロテインを選ぶと、不足しがちな栄養を効率よく補えます。
- フルーツ:ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富
- ナッツ類:良質な脂肪とたんぱく質の補給に効果的
- プロテイン:たんぱく質の効率的な補給が可能
女性トレーナー直伝!産後ダイエットにおすすめの運動法
産後の運動は、段階を踏んで安全に進めることが重要です。まず産後の体の特徴を理解し、無理のない基本的な運動から始めていきます。ここでは、育児の合間にもできる効果的な運動方法を、具体的な手順とともにご紹介します。
授乳中は軽めのウォーキングやストレッチがおすすめ
出産後すぐは、激しい筋トレよりも軽いウォーキングやストレッチが適しています。血流が改善されて、代謝が向上し痩せやすい身体の土台を作れます。
第1段階(産後2~4週間)
- 軽い散歩(10~15分程度)
- 肩や足腰のストレッチ
- 深呼吸
第2段階(産後1~2ヶ月)
- ウォーキング(20~30分程度)
- 骨盤調整と全身のストレッチ
- 骨盤底筋群のトレーニング
産後は骨盤周りの筋肉の柔軟性や筋肉量が低下しているため、骨盤ケアがとても大切です。運動は段階的に強度を上げていくことをオススメします。
骨盤周りのコンディションを整える
妊娠・出産により大きく開いた骨盤は、放置すると腰痛や姿勢の崩れの原因となります。産後1~2ヵ月目に骨盤ベルトで歪みをケアや、骨盤低筋群のトレーニングを始めましょう。
出典:文部科学省(女子/女性の為の運動効果がわかるベーシックガイド)
産後特有の骨盤の歪みを整え、尿漏れや臓器脱の改善に繋がります。インナーマッスルも強化できるため、腰痛改善や腹部の引き締めにも効果的です。
産後ダイエットに効果的な運動
産後の体型改善には、段階的なアプローチが必要です。まずはストレッチで筋肉の柔軟性を高め、次にインナーマッスルの強化、そして徐々に全身運動へと移行していきます。以下では、手軽にできる3ステップの運動プログラムをご紹介します。
赤ちゃんのお世話の合間にも実践できる運動です。
ぜひ、試してみてください。
【Step1】ぽっこりお腹解消ストレッチ
ぽっこりお腹解消におすすめのストレッチは、「キャット&カウ」や「キャット&ドッグ」と呼ばれる動きです。背骨を柔軟に動かしながら腹筋と骨盤底筋を鍛える効果があります。四つん這いの姿勢で、背中を丸めたり反らせたりする簡単な動作が中心なので、産後の体にもやさしい運動です。
以下の動画で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【Step2】ドローインでインナーマッスルを鍛える
ドローインは、お腹を引き込む動作でインナーマッスルを効果的に鍛え、ポッコリお腹や姿勢改善や腰痛予防に役立ちます。息を吸うときにお腹を膨らませて、吐くときにお腹を背中側に引き寄せるイメージで凹ませるイメージで行いましょう。
ドローインのやり方
- 仰向けで膝を立て、背中を床につける
- 息を吐きながら、へそを背骨に近づけるようにお腹を引き込む
- その状態を5秒間キープ
- ゆっくりと元の状態に戻す
- 1セット10回を目安に、1日3セット実施
慣れたら、お腹を凹ませる時間を10秒~30秒に伸ばしていきましょう。
【Step3】赤ちゃんと一緒にできる筋トレ
育児の合間に効率よく運動するために、赤ちゃんと一緒にできるエクササイズも紹介します。赤ちゃんを抱っこした状態で行うスクワットやランジは、親子の絆を深めながらエクササイズできる方法です。赤ちゃんの体重を利用することで、適度な負荷をかけることができ効果的です。
スクワット抱っこのやり方
- 赤ちゃんを抱っこした状態で、肩幅に足を開く
- 膝を曲げながらゆっくりと腰を落とす
- かかとにしっかり体重をかけ、膝が爪先より前に出ないよう注意
- 1セット10回×3を目安に実施
女性はスクワットのときに膝が内側に入りやすいです。関節を傷める危険があるため、つま先の向きと膝を曲げる方向を揃えましょう。
ダイエットに成功したママの体験談
産後ダイエットに挑戦した働く4児の母・YOUさんの成功事例をご紹介します。彼女は以下のような悩みを抱えていました。
また、仕事で忙しく店舗型ジムに通う時間も確保できず、自宅でダイエットに取り組む必要がありました。そこで、オンラインパーソナルトレーニング「CLOUD GYM」をご利用いただきました。
ビフォーアフターで見る産後ダイエットの成果
CLOUD GYMで3ヶ月間ダイエットに取り組んだBefore/Afterは以下のようになりました。
<お腹周り>
<お腹を横から見た画>
<お尻>
- 体重 -2.6kg (50.0kg → 47.4kg)
- ウエスト -14cm (76cm → 62cm)
- ヒップ -3.5cm (84.5cm → 81cm)
- 太もも -4.57cm (50cm → 45.43cm)
- 二の腕 -2cm (25cm → 23cm)
これらの数値からも変化が明らかですが、写真で比較するとその違いはさらに一目瞭然です。正面や横から見た体のラインやお腹の厚みがすっきりし、お尻の位置もぐっと引き上がっています。数字以上の変化を感じることができるでしょう。
もっと産後ダイエット成功例が見たい方はこちらもチェックしてください。
多忙なママが実践したダイエット成功の秘訣
産後ダイエット成功の秘訣は、オンラインパーソナルジムを利用したことでした。子育てと仕事で忙しいママが痩せたのは下記4つができたからです。
- 自宅で空いている時間にトレーニングをすることができた
- やらないと仕方ないという状況に追い込むことができた
- 毎日の食事に的確なアドバイスで問題をすぐに解決して取り組むことができた
- 遺伝子検査による自分の体質に合った効率の良いダイエットを行なった
オンラインパーソナルジムのCLOUD GYMをなら、子育て中でも無理なく継続できる仕組みを作れます。
CLOUDGYMでは、産後3ヵ月目からトレーニング×食事指導を提供しています。ひとりで不安な方は、お気軽に相談してください。
\オンラインパーソナルジム3冠達成!/
オンラインで本当に効果がある?と思った方はこちらの記事もチェックしてください。
CLOUD GYMトレーナー。調理師学校で学んだ栄養学を活かし、RIZAPでカウンセラーとして約4000名のカウンセリングを担当。女性らしい肉体美を競うベストボディジャパンに出場して、水戸大会では2年連続グランプリを受賞。2021年のベストボディジャパンフィットネスモデル部門ではTOP10入り。現在はフリーでパーソナルトレーニングや整体、食事指導を行う。