筋トレを行うと、筋肉痛になる方は多いと思います。この筋肉痛がある状態で、同じ部位の筋トレを行うことがあまりよくありません。
筋肉痛は、筋トレなどによって筋肉が損傷し、炎症を起こしている状態です。一度破壊された筋肉は48~72時間の回復時間が必要だと言われています。
十分な休養と栄養摂取を行うことで、筋肉は筋トレ前の状態よりも強く太い状態へ成長します。
この筋肉が回復し、大きく成長する過程を超回復と言います。筋肉痛がある状態で筋トレを行うと、この超回復が起こりません。そのため、筋肉痛がある状態でトレーニングを行ってもあまり効果は期待できません。
この記事では、筋トレ後の超回復について、筋肉痛について以下のことを解説していきます。
- 超回復について
- 筋トレ後どれくらい休息を取ると良いのか
- 筋トレ後の超回復を早める方法
- 筋肉痛がある状態でも効果的に筋トレを行う方法 など
筋肉痛がある状態で筋トレを行っても問題ないのか不安な方や筋トレ初心者の方、筋肉が成長する原理を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
超回復について詳しく解説
筋トレを行い、筋肉に刺激を与えると、筋組織が破壊されます。これは一時的なもので、栄養と休養を取ることで徐々に回復していきます。
この破壊された筋肉が回復する際に、元の状態に戻るのではなく、より強く太い状態に成長します。この、筋トレで筋肉の破壊と再生が繰り返され、以前より筋肉が太く強くなる状態のことを「超回復」と言います。
そして、筋肉は一気に回復するのではなく、徐々に回復していきます。回復する前に運動をしてしまうと、回復前に筋組織が破壊されてしまいます。この場合、大きなケガになる可能性もあるため、気を付けましょう。
超回復とは
超回復は筋肉を大きく成長させるために必要な要素です。
筋トレで負荷がかかった筋肉は、筋繊維に微細な傷が発生します。そして、ダメージを受けた筋繊維は、一定の回復期間を経て、より強く太く成長します。
この一連の流れを超回復と呼び、筋肉はこの超回復を繰り返すことで、筋肥大や筋力がアップしていきます。
▼超回復の一連の流れ
- 筋トレによって筋肉が破壊される
- 破壊された筋肉が修復し、回復する
- 筋肉が回復する過程で、筋肉が強く、太く成長する
超回復と筋肉痛の関係
筋肉は筋肉の破壊と修復を繰り返して、強く、太く成長していきます。筋トレを行うことで筋肉が破壊され、筋トレ後48∼72時間かけて徐々に修復されます。
筋トレ後は筋肉が破壊されるため、トレーニング前よりも筋肉の総量は減ります。しかし、適切な休息を取ることで修復され、超回復が起こり、筋肉が成長します。
超回復が起こるのを待ってからトレーニングを行う方が、筋肉を成長させるには効果的です。
筋肉の超回復はどれくらいかかる
超回復は一般的に、トレーニング後48∼72時間の休息が必要だと言われています。休息をとらず、短い間隔でトレーニングを行うと、筋肉が十分に回復する前に、筋肉が破壊されてしまいます。すると、筋肉が成長しないうえに、疲労が蓄積してパフォーマンスが向上しません。
しかし、休息を長く取り過ぎても、筋肉が元の状態に戻ってしまいます。休息が長くなるほど、筋肉はどんどん衰えてしまうのです。
筋肉の超回復にかかる時間は年齢や体質などにより個人差がありますが、以下のような相関関係があります。
- 大きな筋肉:超回復が遅い
- 小さな筋肉:超回復が早い
- 使用頻度の低い筋肉:超回復が遅い
- 使用頻度の高い筋肉:超回復が早い
▼具体的な筋肉部位の超回復期間
24時間 | 前腕筋群・腹筋群・ふくらはぎ(下腿三頭筋)など |
48時間 | 三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋など肩から腕にかけての筋肉 胸の筋肉・大胸筋やお尻の筋肉・臀筋群 |
72時間 | 大腿四頭筋・ハムストリングスなど太ももの筋肉 僧帽筋・広背筋・長背筋などの背中の筋肉 |
超回復で筋肉が成長したタイミングで、トレーニングを行うことで、徐々に筋肉は成長していきます。この超回復を無視した方法では、効果が得られないだけでなく、オーバーワークになってしまう可能性があるため気を付けましょう。
筋肉痛の時に運動してはいけない理由
筋肉痛がある状態の時に運動はしてはいけません。なぜなら、筋肉が成長するために必要な「超回復」を妨げてしまうからです。超回復が完了しないままトレーニングを続けてしまうと、筋肉は適切に成長しない可能性があります。
より効率の良い筋トレを行うためにも、トレーニングの間隔に適切な休息を取ることが大切です。逆に休息を取り過ぎてしまうと、超回復によって成長した筋肉が元の状態に戻ってしまうので、要注意です。
筋肉を伸ばしてみて痛いかどうかが1つの判断基準です。痛みを感じる場合は、筋線維がダメージを受けている状態で、無理をするとケガに繋がってしまいます。
筋トレを行う上で、休息を取ることもトレーニングの一環です。ストレッチや筋肉を伸ばしてみて、違和感が合ったら、無理に動かさず安静にしておきましょう。
筋トレ後はどれくらい休むと良いの?
筋肉は、筋トレ後48∼72時間かけて修復し、回復して、大きく成長していきます。そのため、トレーニング後2~3日は筋肉を休めてあげた方が良いです。
上記のことを踏まえると、筋トレ後は2~3日休息を取ることがおすすめです。この数字はあくまで目安で、筋トレの強度やメニューによっては毎日行っても問題ないこともあります。
軽めの強度であれば休息期間は少なく済み、高強度で追い込んだのであれば回復に時間がかかるため、72時間以上休息が必要になるかもしれません。
筋肉痛や身体の疲労度合いを加味した上で、自分の最適な休息期間を作りましょう。
筋トレの休息日は何もしないというよりは、以下のような筋トレ以外のことに目を向けて意識してみてください。
- バランスの良い食事をする
- 栄養素を摂る
- 軽い運動を行う
- ぬるめのお風呂に入る
- しっかり睡眠を取る など
筋トレ後の超回復を早める方法
筋トレは筋肉を傷つけ、修復する過程で「破壊と再生」を繰り返し、筋組織を太く、強くしていきます。つまり、筋トレを行う以上、筋肉痛は避けられません。
そこで、筋トレ後の超回復を早める方法を以下4つ紹介します。
- ストレッチを行う
- 栄養のバランスの摂れた食事を摂る
- 睡眠時間をしっかり確保する
- 軽く身体を動かす
ストレッチを行う
超回復を早めるためには、トレーニング前後にストレッチを行うようにしましょう。ストレッチは、筋肉を伸ばしたり、関節を動かしたりする運動のことです。
筋肉の緊張をほぐしたり、筋肉の内部の血行を促進したりするため、筋肉痛を予防する効果が期待できます。他にも、ケガの予防やストレス解消にも役立ちます。
ストレッチは「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」に分けられ、行うタイミングによって最適なストレッチの種類が違います。
トレーニング前のストレッチには、ウォーミングアップとして関節を動かしながら筋肉を伸び縮みさせる「動的ストレッチ」が最適です。
対して、トレー二ング後のストレッチには、クールダウンとして筋肉を伸ばし続けてリラックスできる「静的ストレッチ」がおすすめです。
トレーニング時のケガを予防するためにも、ストレッチは十分に行いましょう。
栄養のバランスの摂れた食事を摂る
超回復には筋肉の成長を促す栄養補給が必要です。特に意識したいのは、タンパク質や糖質、ビタミンB群などの栄養素が挙げられます。
タンパク質は筋肉の材料になるため、傷ついた筋肉の修復に欠かせない栄養素です。タンパク質は肉類や魚類、卵類、豆類に多く含まれています。特に筋肉の維持や強化に必要な「BCAA(分岐鎖アミノ酸)」を含んでいるまぐろや鶏肉などの食材を利用すると良いです。
また、糖質やビタミンB群は、トレーニングに必要なエネルギーを作り出す上で重要な栄養素です。糖質はご飯やパン、麺、芋などに、ビタミンB群は肉類、魚類、野菜類などに含まれています。
他にも、マグネシウムやカリウムなどのミネラルは、筋肉が正常に機能するための働きがあるため、十分に摂取したい栄養素です。海藻類や豆類、野菜類、魚介類などに含まれています。
超回復に必要な栄養素を十分に摂るためにも、バランスの良い食事を心掛けましょう。
睡眠時間をしっかり確保する
筋肉が成長するためには、良質な睡眠も大切です。睡眠中は身体や筋肉の成長に必要な成長ホルモンの分泌量が増えて、筋トレで傷ついた筋繊維を修復してくれます。この成長ホルモンは深夜1時∼3時までの時間に多く分泌されるため、この時間には就寝しておくのがおすすめです。
質の良い睡眠は筋肉の回復を促すだけでなく、疲労回復や自律神経を整えるなど心身の健康にとても大切な役割を果たします。
なるべく7~8時間は睡眠をとるようにし、できれば22時台には就寝した方が美容や健康には効果的です。
しかし、上記のような生活を送ることは難しいという方も中にはいるでしょう。そんな方はなるべくこの生活を送れるように心がけるという心掛けだけでも違いますし、寝る30分前からはスマートフォンを見ないようにするなど意識してみるのも1つです。
無理のない範囲で取り入れられることから始めてみましょう。
軽く身体を動かす
筋肉痛になった時の代表的な対処法の1つに、血行促進があります。
血行を滞らせなければ回復させるための栄養素を身体中に行き渡らせることができたり、老廃物なども溜まらないようにできるため、筋肉痛に伴う疲労感への対応にもなります。
痛いからと身体を動かさないのは筋肉が硬くなり血流の流れが悪くなる原因となるため、化膿であれば、ウォーキングやジョギングなどを取り入れて、軽く身体を動かすのも良いでしょう。
筋肉痛でも効果的に筋トレする方法
筋肉痛を緩和するためには、十分な休息を取ることが大切です。しかし、筋トレを1日でも休むと、そのままサボり癖がついてしまうこともあります。
筋肉痛でも効果的に筋トレするには、以下2つの方法を実施してみてください。
- 筋トレする部位を日によって分ける
- 軽めの負荷で筋トレをする
筋トレする部位を日によって分ける
筋肉痛があるけれど、筋トレをしない日を作りたくないという方は、筋トレをする部位を日によって変えてみてください。
日によって部位を変えてトレーニングを行うことで、超回復の時間を取りながら、トレーニングを続けることができます。
部位を変えながら筋トレを続ける際は、フォームを固定してトレーニングを行うことがポイントです。トレーニングのフォームが乱れると、本来負荷をかけたくない部位にまで負荷がかかる可能性があるので気を付けましょう。
軽めの負荷で筋トレをする
筋肉痛はあるけれど、引き続き同じ部位を鍛えたい場合は、軽めの負荷で筋トレを行いましょう。
筋肉痛がある状態で前回と同じ負荷の筋トレを行うと、回復途中の筋肉が傷ついてしまい、超回復を起こすことができません。超回復が起こらなければ、筋肉の増加や強化に繋がりません。また、筋肉が付いている関節の可動域が狭くなり、柔軟性を失ってしまう可能性もあります。
軽い負荷のトレーニングは、ダメージを負った筋肉の回復の助けとなります。筋肉痛がある場合は、痛みの程度を考慮し、重量や回数をコントロールしながら行いましょう。
筋トレ、栄養、休息をバランス良く!
筋肉痛は、筋肉が損傷して炎症を起こしている状態です。筋肉痛の期間に十分な休息を取ったり、栄養補給をすることで超回復が起こり、筋肉の成長を期待できます。
筋肉痛がある状態でも筋トレを行いたい場合は、筋肉痛になっていない部位を鍛えたり、負荷の小さいトレーニングを行ってみてください。筋肉痛がある部位に追い打ちをかけるように負荷をかけてしまうと、超回復を妨げるだけでなく、関節の可動域が狭くなり、ケガのリスクが高めてしまいます。
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