筋トレを始めてから、汗をかきやすくなったと感じる方は多いです。「代謝が良くなったの?」と期待する半面、「やたら汗が出る…」と不安に感じる人もいるでしょう。
汗をかく=代謝が良いとは限りませんが、筋トレで基礎代謝が上がっている可能性はあります。
この記事では、筋トレによって汗をかきやすくなる理由や代謝との関係を詳しく解説します。

筋トレで汗をかきやすくなるのは、自然な反応です。いくつか要因がありますので、参考にしてください。
筋トレを始めてから汗をかきやすくなったのはなぜ?
筋トレを続けると、汗をかきやすくなるのは自然な反応です。これは、筋肉が増えたことよる代謝向上、暑さへの適応、汗腺の活性化、自律神経の働きなどが関係しています。身体の
筋肉が増えると体が熱をつくりやすくなる
筋トレによって筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、運動中に体内で生じる熱量も多くなります。上昇した体温を下げるために、体は汗をかいて体温を下げようとするのです。汗をかきやすくなった一つの要因は、筋肉が増えて体温が上がりやすくなったからです。



基礎代謝が上がると、安静時のエネルギー消費量も増えるため、日常生活においても汗をかきやすくなります。
暑さに慣れると、より汗をかきやすくなる
筋トレを習慣化していると、体が暑さに慣れて汗をかくタイミングが早くなったり、汗の量が増えたりします。これを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といいます。運動を習慣化したことで、体が効率よく体温調節できるようになったのです。
汗腺が活性化して、汗が出やすくなる
筋トレで体に熱がこもると、それを効率よく逃がすために汗腺が活発に働くようになります。これは、体が体温調整をスムーズに行えるよう適応していく反応です。汗腺が活性化することで体温を調整しやすくなり、結果として汗をかきやすくなるのです。



特に、普段あまり汗をかかない生活をしていた人は、眠っていた汗腺が活動を始めるため、発汗量が増える傾向があります。
自律神経のはたらきが汗の出方に影響する
筋トレなどの運動は交感神経を刺激するため、汗が出やすくなります。そもそも汗は、交感神経の働きによって分泌されるからです。また、筋トレを継続することで自律神経のバランスが整い、汗をかくべきタイミングで適切に発汗できるようになるため、「汗をかきやすくなった」と感じるのです。
汗をかく=代謝が良い=痩せやすい、とは限らない
「代謝が良い」というのは、主に基礎代謝の高さを指します。基礎代謝とは、安静時でも消費されるエネルギー量のこと。基礎代謝の高さは、筋肉量や内臓の活動量・性別・年齢などで決まるため、汗のかきやすさとは直接関係がないのです。
汗の量は、脂肪燃焼の量とは関係ない
運動してたくさん汗をかくと、「ちょっとは痩せたかも」と思うことがありますよね。しかし、汗は体温を下げるために体の水分が出ているだけで、脂肪が燃えた証拠ではありません。脂肪燃焼は、体がエネルギーとして脂肪を使うと起こること。汗をかくこととは、別の仕組みなんです。
- 汗=水分の排出による体温調節
(外からの温度や一時的な熱の反応) - 脂肪燃焼=体が必要なエネルギー源として脂肪を分解すること(内的なエネルギー変換)



脂肪燃焼と発汗は、どちらも体温が上がることで起こるため、混同されやすいです。
脂肪が燃えて体温が上がる→汗が出るという順序ではありますが、汗=脂肪が燃えた証拠とは限らないのです。
汗っかきでも代謝が低い人はいる
もともと汗をかきやすい体質の人もいれば、そうでない人もいます。汗の出やすさは、体質や運動習慣、自律神経の状態、ホルモンバランスなどによって左右されます。そのため、汗っかき=代謝が高いとは限りません。



汗をかきにくい人でも、筋肉が多く内臓の働きが活発なら、基礎代謝が高い場合があります。
汗をかきやすくなった人が気をつけたいこと
筋トレで汗をかきやすくなった人は、水分と塩分の補給、におい対策、脱水による集中力の低下に注意が必要です。適切なケアを行うことで体調を崩さず、より安全で快適にトレーニングを続けることができます。
こまめな水分補給
運動中は汗で水分と塩分(特にナトリウム)が失われるため、運動前・中・後のこまめな水分補給が必要です。水分を補わないと、脱水や熱中症、けいれんなどのリスクが高まります。こまめな水分補給を心がけましょう。



スポーツドリンクや経口補水液も有効ですが、糖分が多いものは摂りすぎに注意してくださいね。
体臭に気を付ける
汗自体は99%以上が水分なので無臭です。しかし、汗をかいたまま放置すると、皮膚の常在菌が汗の成分を分解することでにおいが発生します。運動後は汗拭きシートを使ったり、着替えたりして汗をそのまま放置しないことがポイントです。



動物性たんぱく質が多い食事やストレスも体臭を強くする原因になります。
集中力が低下する可能性がある
汗をかきすぎて脱水になると、ぼーっとしたり、集中できなくなったりします。水分不足によって、血流や酸素の巡りが悪くなり、疲労感や集中力の低下を引き起こすからです。放っておくと頭痛や吐き気、意識障害を引き起こすことも。



集中力の低下を感じたら、無理せず休憩を取り、水分を補給するようにしましょう。
筋トレとに関するよくある質問(FAQ)
汗をかくと筋トレの効果は上がるの?
汗をかいても、筋トレの効果が高まるわけではありません。筋肉が増えたり脂肪が燃えやすくなったりするのは、汗の量ではなく、トレーニングの内容や継続の質によって決まります。大切なのは運動の内容と継続です。
筋トレで汗をかきやすくなるのは普通ですか?
はい、問題ありません。筋トレを続けると筋肉量が増え、交感神経や汗腺の働きが活発になるため、自然と汗をかきやすくなります。運動に慣れてくると、以前よりも早い段階で汗をかくようになるのが一般的です。
筋トレを始めてから、サラッとした汗をかくようになったのはなぜ?
運動を継続すると体が暑さに慣れ、汗腺の働きも整ってきます。その結果、余分な塩分やミネラルが体内に再吸収されやすくなり、水分中心のサラッとした汗をかくのです。サラッとした汗をかくようになったのは、筋トレによって体が暑さや運動に適応し、汗腺がうまく働いている証です。
汗をかくのは代謝が上がった証拠ですか?
汗をかくのは体温を下げるための反応であり、基礎代謝の高さとは直接関係しません。筋トレなどで筋肉量が増えて代謝が上がった可能性もありますが、体温調節など他の要因も影響するからです。
汗をかくことのメリットとは?
汗には体温調節や老廃物の排出という役割があります。たとえば、運動後に汗をかくことで体温が下がりやすくなり、身体の熱をコントロールしやすくなります。
汗をかきすぎるのは体に悪いですか?
通常は問題ありません。発汗は体温調節の正常な反応ですが、日常生活に支障がある、または動悸・だるさを伴う場合は医師に相談しましょう。安静時でも異常なほど汗が出るときは注意が必要です。
筋トレ以外で汗をかきやすくなる原因とは?
ストレスや緊張、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化、体質、肥満、多汗症などが影響します。たとえば、人前に出るときに手汗が出るのも自律神経の働きによるものです。
筋トレの不安があるなら、専門家のサポートを受けるのもおすすめ
筋トレをしていると、「本当にこのやり方が正しいのだろうか?」「これは良い変化なのか?」と疑問に思うことがたくさん出てきます。正しい知識を身に付けて、安心して筋トレを続けたい!という方はプロのサポートを受けるのもおすすめです。



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CLOUD GYMトレーナー
元公立小学校の体育教諭として10年以上勤務。早稲田大学教職大学院を修了し、教育×心理×フィットネスの3つの専門性を掛け合わせたアプローチが強み。
トレーニング理論・解剖学・栄養学に加え、行動心理学やカウンセリング技法の知見も活かし、「一生リバウンドしないダイエット指導」を得意とする。
保有資格
- NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー)
- 公認心理師
- 小学校教諭専修免許
- 教職修士
指導スタイル・得意分野
トレーニングや食事の知識を教えるだけでなく、実際に「できる・続けられる」ようになるまで伴走する丁寧なコーチングスタイルに定評がある。心と身体の両面に寄り添いながら、30代以降の体質改善、女性のダイエット、子どもの体力向上など、幅広いニーズに対応している。
指導歴
- フィットネス&メンタルの両面サポート歴5年
- オンライン指導実績50名以上
- 小学校体育の指導歴10年以上