WHO(世界保健機関)によると、日本では3人に1人以上で運動不足で、世界の14億人が運動不足といわれています。運動不足は、2型糖尿病や心血管疾患、がん、認知症などの危険性が高まるため要注意です。
WHO(世界保健機関)は世界行動計画で、運動不足の人を2025年までに10%減らし、2030年まで15%減らすことを目標とし、科学的根拠のある20項目の政策を提案しています。
参考文献:一般社団法人 日本肥満症予防協会
日本では、座ったまま過ごす生活が定着し、日常的に身体をあまり動かさなくなっているのも要因の一つでしょう。
運動不足は肥満をはじめ、様々な病気を引き起こす可能性があります。
この記事では、運動しないと起きる症状や影響をはじめ、運動不足のチェック方法、解決策などを解説していきます。運動不足を解消して、健康的な身体になるためにも、運動を習慣化しましょう。
運動不足が引き起こす症状
運動不足になると、高血圧・脂質異常・糖尿病などの生活習慣病や体力や筋力低下による身体機能の低下を引き起こしやすくなります。また、自律神経が正常に動かなくなることもあり、精神面にも悪影響を及ぼすと言われています。仕事や趣味なども心から楽しめなくなり、日常生活に影響が出るため生活の質が下がりやすいです。
体力や全身持久力が低下し、身体活動量が減り、身体面や精神面などあらゆる観点から多くのリスクが高まってしまうのです。
運動不足の基準はありませんが、厚生労働省では「1日30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」を運動習慣があると定義しています。この定義を満たしていないと、運動不足の状態ということになります。
実際に運動不足が引き起こす症状として以下6つ挙げられます。
- 高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病
- 肥満になりやすい
- 体力・筋力なその身体機能の低下
- 骨粗しょう症
- 脳卒中・心臓病などの深刻な病気
- 精神面の不調
高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病
運動不足になると、インスリンの働きが抑制され、血糖値や血圧が上昇したり、中性脂肪の代謝が下がってしまうことがあります。これによって、内臓脂肪が蓄積し、放置すると、動脈硬化のリスクが高まります。
動脈硬化は血管が狭くなったり、詰まったりしている状態のことです。動脈硬化の要因には高血圧や糖尿病、脂質異常症などが挙げられますが、内臓脂肪型肥満はとくにこれらのリスクを高めてしまいます。
これら1つひとつが軽度でも、要因が重なると動脈硬化はどんどん進行し、それによる心臓病や脳卒中のリスクを高めてしまうため、運動不足を解消し、体脂肪の蓄積を防ぐことが大切です。
▼内臓脂肪の減らし方
肥満になりやすい
運動不足だと消費カロリーが少ないため、肥満になりやすいです。食事などから摂取したカロリーが消費カロリーを上回る「摂取カロリー>消費カロリー」の状態が続くと、どんどん無駄な脂肪が蓄積されてしまいます。
運動不足では、消費カロリーが少ないため、摂取カロリーを抑えたとしても肥満になりやすいです。
また、運動不足で筋力が低下すると基礎代謝が下がり、1日の消費カロリーが減ってしまい、肥満のリスクが高まります。体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪に分けられますが、内臓脂肪型の肥満の場合生活習慣病の発症リスクが高まってしまうため危険です。
他にも、筋力の低下と肥満が組み合わさると、足腰の関節や軟骨などに負担がかかり、関節痛などの原因になる可能性もあります。
肥満になるとあらゆる病気を引き起こすリスクがあるため、予防と管理が重要です。
体力・筋力などの身体機能の低下
体力や筋力は有酸素運動や筋トレなどの運動を行うことで高められます。しかし、運動不足になると、体力や全身持久力が低下し、身体活動量が減るため、体力や筋力が維持できません。
体力や筋力の維持ができず、低下が進むと、歩く、立つなどの日常的な動作にも支障が生じてしまいます。また、筋力が低下することで、基礎代謝が下がるため肥満のきっかけにもなります。
また、体力や筋力が低下すると、日常の動作が制限されることがあります。例えば、階段の昇降や荷物の持ち運びなどが難しくなります。運動不足による体力・筋力の低下は、慢性的な健康問題や生活習慣病のリスクを増加させる可能性があるのです。
骨粗鬆症
運動不足は骨粗しょう症の原因になります。
骨粗しょう症は骨の代謝バランスが崩れ、骨がもろくなり、骨折しやすくなった状態を指します。
運動によって骨に負荷をかけない状態が続くと、骨密度が低下しやすくなります。運動によって骨にかかる負荷が増え、骨の中にある骨細胞が活発に働き、骨密度を維持・増加させる効果があります。逆に、運動不足だとこの刺激が不足し、骨がもろくなる可能性が高まるのです。
そして、骨粗しょう症はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル不足やビタミンバランスの偏り、閉経に伴う女性ホルモンの減少などによっても起こるため、栄養面にも意識を向けることが大切です。
脳卒中・心臓病などの深刻な病気
運動不足になると、心筋梗塞や狭心症、虚血性心疾患、脳梗塞などの動脈硬化が要因となる深刻な病気のリスクが高まります。これは、動脈硬化の原因となる脂質上昇や高血圧、糖尿病などが運動不足と強く関係しているからです。運動不足が続くと、血液の循環が悪化し、血管内の血流が滞ることがあります。これが血栓や塞栓の原因となり、脳卒中や心臓病のリスクを高めます。
また、運動はストレス解消効果があります。運動不足が続くと、ストレスホルモンの分泌が増加し、これが深刻な病気につながる可能性があるのです。
他にも、睡眠不足やストレス、飲酒なども発症の引き金となる恐れがあります。
精神面の不調
運動不足は上記で挙げたような身体的な症状だけでなく、精神面にも影響を及ぼします。適度な運動はストレスホルモンの分泌を抑制し、リフレッシュ効果があります。しかし、運動不足が続くと、ストレスが蓄積しやすくなり、これが不安や抑うつなどの精神的な不調を引き起こす可能性があるのです。
運動によって脳内のエンドルフィンが分泌され、気分を向上させる役割を果たします。逆に、運動不足が続くと、エンドルフィンの不足が起こり、気分の低下や情緒不安定につながることがあります。
また、体の免疫が低下し、自律神経が正常に動かなくなる恐れもあります。自律神経が乱れると、ホルモンバランスの状態が崩れ、ストレスも感じやすくなります。それだけでなく、気持ちが不安定になってしまい、うつ病やその他、精神疾患のリスクも高まります。
運動不足は睡眠の質を下げて、精神的な不調を助長する要因になることがあるので注意する必要があります。
運動不足は健康寿命を縮める可能性も!
近年、日本人の平均寿命は着実に伸びていますが、その中で健康でいられる期間が同じくらい伸びているわけではありません。
厚生労働省によると、平均寿命は「0歳における平均余命」のことで、健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
2019年時点では、日本の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳、健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳とされています。
男性 | 女性 | |
平均寿命 | 81.41歳 | 87.45歳 |
健康寿命 | 72.68歳 | 75.38歳 |
平均寿命と健康寿命には約10年近くも差があります。平均寿命が伸びても、その期間を健康で満ち足りたものにするためには、心身ともに自立し、健康的に生活できる期間を延ばすことが必要です。
健康寿命に関係しているのが運動不足や睡眠不足、ストレス、栄養不足、不摂生などの毎日の生活習慣です。とくに、運動不足になると体力や筋力が低下し、肥満症や心臓疾患、がん、認知症など健康寿命を下げる病気にかかりやすくなります。
健康寿命を縮める原因
- 運動不足
- 偏った栄養バランス、食習慣
- 生活習慣病
- 喫煙
健康寿命を上げるために、タバコやお酒を控えたり、食事のコントロールを意識することも大切ですが、生活習慣病を予防するためには、運動が欠かせません。運動機能や身体機能などが低下しないよう心がけましょう。
運動不足かどうかチェックする方法
まずは自分自身が運動不足かどうか把握することが大切です!
下記の項目でどれくらい当てはまるか確認してみましょう!
運動不足 | チェック項目
- 身体がだるい
- 慢性的な疲れを感じる
- 目が疲れやすい
- イライラしやすい
- 肩や首にこりがある
- 寝つきが悪い
- 集中力が続かない
- 腰痛
- 暴飲暴食
- 少し歩いただけで疲れる
▼チェック数:0~2個
運動不足ではないでしょう。食事の栄養バランスや十分な睡眠を心がけ、引き続き身体を動かしていきましょう。
▼チェック数:3~6個
運動不足の可能性が高いです。今の生活習慣を続けると、免疫力の低下や生活習慣病のリスクが高まってしまいます。普段よりも多く歩いてみる、ストレッチをするなど日常生活の中に運動を習慣づけてみてください。
▼チェック数:7∼10個
慢性的な運動不足でしょう。日常生活にいきなり運動を取り入れると、心身にストレスがかかってしまうため、無理なく取り組める散歩やストレッチなど軽いものから実践してみましょう。お風呂上りや就寝前のストレッチだけでも十分効果を得られます。
▼40代が運動不足解消のために始めること
▼50代女性が運動不足解消でおすすめの筋トレ
運動初心者は1日にどれくらい運動をすれば良いの?
運動する習慣のない初心者は1日にどれくらいの運動をすると良いのでしょうか。
厚生労働省の2023年度版、健康づくりのための身体運動・運動ガイドでは以下事項が推奨されています。
参考:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
- 自分に合った強度や量を調整して、できるものから取り組み、少しでも多く体を動かす。
- 強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行う。
具体的には歩行やそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行う(目安:1日約8,000歩以上)- 強度が3メッツ以上の運動を週4メッツ・時以上行う。
具体的には、息が弾み、汗をかく程度の運動を週60分以上行う。- 筋トレを週2~3日行う
(週4メッツ・時の運動に含めても良い)- 座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意する。
(立位困難な方も、じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも身体を動かす)
メッツとは、身体活動の強度を表し、安静座位時を1メッツとし、その何倍のエネルギーを消費したかという指標です。歩行の強度は3メッツに相当します。メッツ・時とは、メッツに身体活動時間を乗じた活動量の単位です。
生活習慣病予防に効果的な身体活動は週23メッツ・時が推奨されています。運動については、週4メッツ・時が推奨値です。1日8,000歩以上歩くとこの数値を超えられます。
身体活動と生活習慣病や死亡リスクには身体活動が多い程、疾患発症や死亡リスクが低いという関係があるため、週23メッツ・時を継続すると大幅なリスク低下が期待できます。無理をしないこと、やりすぎないことを注意しながら、取り組みましょう。
運動不足解消は何から始めた方が良いの?
運動不足の方はいきなりハードなトレーニングをすると、運動が継続できない可能性があります。ウォーキングや軽い有酸素運動など身体への負担が少なく、継続しやすいものが良いです。また、自宅できる筋トレもおすすめです。スクワットや腕立て伏せ、軽いダンベルを使ったエクササイズを行い、筋力を徐々につけていきましょう。
- ウォーキング
- 自宅でできる筋トレ
- 有酸素運動
- スポーツ
日常生活に取り入れやすい運動を取り入れて、運動不足を解消しましょう!
ウォーキング
ウォーキングは初心者にとてもおすすめです。最もシンプルで効果的な有酸素運動。始めはゆっくりと歩き、徐々にペースを上げていくと良いです。
「1日1万歩」が理想とされている中、厚生労働省によると、1日1万歩以上歩いている者は男性29.2%、女性21.8%であるという調査結果があります。
個人差はありますが、1,000歩は約10分の歩行で得られる歩数で、600~700mの距離に相当します。1駅分歩いてみる、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使う、コンビニまで歩いてみるなど、歩くことを中心とした身体活動を増加させ、生活習慣病の発症リスクが数%期待できます。
一気に1万歩を目指す必要はなく、通勤時、昼休み、帰宅時などで分けても問題ありません。
健康寿命を延ばすためにも、日常生活で歩くという行為を意識しましょう。
自宅でできる筋トレ
筋トレは運動不足で衰えた体力や筋力の向上に効果的です。
筋トレはジムに行かなくても、自宅で取り組めるメニューもたくさんあります。最初のうちは負荷の軽い筋トレで十分効果が得られるため、隙間時間に取り入れてみましょう。10分行うだけでもしっかり効果を得られます。
自宅でできる筋トレで運動部か解消に良いのは以下4つです。
- 腕立て伏せ
- スクワット
- プランク
- 背筋
【おすすめの筋トレ①】腕立て伏せ
腕立て伏せは自宅で器具を使わず行える筋トレです。胸の筋肉以外にも二の腕や肩回りの筋肉も鍛えられます。
腕立て伏せやり方
- 手を肩幅よりもやや広めに床に付ける
- 肘は手の真上に持ってきて、頭から膝まで一直線にする
- その状態のまま肘を曲げ、胸が床につかないくらいに身体をおろす
- 床を押すように、体を元の姿勢に戻す
- 3~4を繰り返す
顎を軽く引き、胸を張るように意識しましょう。また、お尻が浮いたり、腰が剃らないよう、常に一直線の状態を維持することも大切です。一直線の体勢がきつい方は、膝を付けて行ってみてください。
【おすすめの筋トレ②】スクワット
スクワットはゆっくり負荷をかけて行うと無酸素運動、浅く腰を下ろし一定のペースで繰り返し行うと有酸素運動になる万能トレーニングです。筋トレとして行う場合は、1回1回をゆっくり負荷をかけて行いましょう。
お尻や太ももなどの下半身全体を鍛えられ、お尻の引き締め効果が期待できます。他にも、腹筋や背筋も鍛えられます。
スクワットやり方
- 足を肩幅くらいに開いて立つ。つま先はやや外向き。
- 背中を丸めず、膝が90度くらいになるまで下げる
- 1~2を繰り返す
膝が手と同じ方向に向き、膝がつま先よりも前に出ないよう意識するのがポイントです。動作はゆっくり行いましょう。
【おすすめの筋トレ③】プランク
プランクは、うつぶせの状態で両ひじを付き、足を伸ばして、つま先でキープするトレーニングです。筋トレの中でも老若男女問わずできます。
プランクでは体幹を鍛えることができ、代謝アップだけでなく、姿勢バランスの維持に効果的です。体幹とは胸や背中、肩、股関節、おなか周りなど身体の軸となる部分を指します。プランクは体幹の中でも腹筋と背筋に効果的です。
体幹を鍛えることで、体全体を引き締めることができ、安定した姿勢や理想的なスタイルを維持できるようになります。
プランクやり方
- 両ひじを床に付け、四つん這いの状態になる
- 両ひざを伸ばし、頭からかかとまで一直線にする
- この姿勢をキープ
自分が決めた秒数をキープします。これを1セットとし、2~3回行うのが目安です。姿勢のキープが難しい場合は、両ひざを床に付けて行いましょう。
【おすすめの筋トレ④】背筋
背筋は脊柱起立筋を中心とした背中の筋肉が鍛えられます。背筋を鍛えると、基礎代謝が上がるため、痩せやすい体を作るのに効果的です。他にも、美しい姿勢が保てるようになります。
スクワットやり方
- うつ伏せで両足を揃えて伸ばす
- 両手を後頭部に乗せて、顔を少し持ち上げる
- 骨盤と両足を床に付けたまま、ゆっくり上体を浮かせる
- しっかり上体を起こしたら、ゆっくり元の位置に戻す
- 2~4を繰り返す
行う際は、骨盤から上の体全体を浮かせる感覚で行うこと、あごは軽く引いておく、体が左右にブレないようにすることを意識しながら行いましょう。
より詳しく自宅で出来る筋トレのメニューを知りたい方は下記の記事がおすすめです!
有酸素運動
ウォーキングなどで軽い運動にも慣れてきたら、ジョギングや水泳など負荷の高い有酸素運動を始めた方が、より肺機能の強化・脂肪燃焼など多くのメリットがあります。
有酸素運動は体内の脂肪をエネルギー源として消費します。脂肪燃焼効果が高まるため、肥満予防に効果的です。他にも、心肺機能が高められ、疲れにくい身体も目指せます。
また、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす手助けもしてくれるため、高血圧の改善も期待できます。散歩などで運動をすることに慣れてきたら、負荷の高い有酸素運動を取り入れてみてください。
運動をしてしばらくは食事で摂取した糖分をエネルギー源とするため、体内に蓄積した脂肪を燃焼するためには最低20分は続けましょう。
運動不足解消におすすめの有酸素運動は以下3つです。
- 水泳
- ランニング
- サイクリング
【おすすめの有酸素運動①】水泳
水泳は、体脂肪の燃焼や、循環器の能力向上につながる運動です。水泳や水中ウォーキングは浮力の影響で膝や腰、関節などへの負担が少ないため、運動不足の方でも気軽に取り組めます。
水泳は全身運動になるだけでなく、普段と違う水中で行うため、気分転換になるのもメリットです。始める際はいきなり泳ぎ始めるのではなく、水中ウォーキングから始めて、体を徐々に慣らしていきましょう。
【おすすめの有酸素運動②】ランニング
ランニングはウォーキングよりも負荷の高い運動なので、脂肪燃焼効果だけでなく、心肺機能の向上や、ストレス解消につながるなど、心身ともに健康的な身体を目指せます。
取り組みやすいですが、運動不足の方がいきなり行うと怪我をしてしまうこともあります。そのため、取り入れる際は緩めのスピードで行ったり、ウォーキングから始めて、徐々にスピードや距離、時間を増やしていきましょう。
【おすすめの有酸素運動③】エアロバイク・サイクリング
サイクリングは自転車に乗って外の景色を楽しみながら行えたり、ジムや自宅にフィットネスバイクを購入して行えます。
下半身の筋力アップや心肺機能の向上の他に脂肪燃焼効果もあります!
時間や負荷の調節ができるため、自分に適切なレベルで行えるのもメリットです。また、ウォーキングやジョギングと比べて関節にかかる負担が少ないため、膝や腰に不安がある方でも比較的取り組みやすいです。
サドルの高さが合っていないと、トレーニングの効果が下がったり、関節を痛めてしまいます。サドルの高さや姿勢を意識して、効果的に活用しましょう。
また、筋トレと組み合わせることで、よりダイエットに効果的な運動ができます!
スポーツ
社会人になると、仕事や家事、育児などで忙しく、運動不足になりがちです。そんな方の運動不足には、学生時代にしていたスポーツなどを始めてみるのも良いです。
- ダンス
- フットサル
- テニス
- バドミントン
- バスケットボール
- バレーボール
- ボルダリング
- ゴルフ など
公園や施設などで友人と一緒にスポーツするのも良いですし、最近では、社会人サークルなどでスポーツができる環境もあります。
ただ、行う際は、学生時代と比べて体力や筋力などの体の機能が低下しているため、無理はしないようにしましょう。
運動を始める際の注意点
運動不足を解消するために、運動を始めることは素晴らしいことです。しかし、運動をするにあたって気を付けるべきことを把握しておかないと、ケガや体調不良を引き起こしてしまったり、運動ができなくなってしまう恐れがあります。
運動を始める際の注意点を以下5つ紹介するので、把握し、気を付けて運動に取り組みましょう。
- 運動前後でストレッチを行う
- 運動中、適度な水分補給をする
- ダイエットする場合は、食事のコントロールも重要
- 無理はしない
- 病気や疾患のある方は、運動を始める前に医者に相談する
運動前後でストレッチを行う
いきなり運動をするとケガや筋肉痛のリスクが高まります。これを予防、軽減するためにも、運動前後にストレッチを行いましょう。
ストレッチは筋肉や関節の柔軟性を高め、ケガの予防や疲労回復を助けてくれます。そのため、運動前には準備運動、運動後には生理運動してストレッチを行うのが良いです。
ストレッチには動的ストレッチと静的ストレッチがあります。動的ストレッチは関節を動かしつつ、筋肉を伸縮させる動作を繰り返すストレッチです。静的ストレッチは一定方向に筋肉をゆっくり伸ばしたまま静止させるストレッチです。
- 動的ストレッチ(運動前)
・心拍数や血流量を増加させ、体温を上げる
・血圧の急上昇を防ぐ
・関節可動域を広げる
・筋肉の柔軟性を高める - 静的ストレッチ(運動後)
・緊張した筋肉の疲労回復を促進
・オーバートレーニング症候群を予防
・心身のリラックス効果
運動前に行うと、筋肉の機能や柔軟性を高めて動かしやすくなります。運動後に行うと、疲れて硬くなった筋肉をほぐし、疲労回復を助ける効果があります。
運動中は適度な水分補給をする
運動中は適度に水分補給をすることが重要です。運動前に水分を取り、激しい運動中は定期的に水分を取るようにし、運動後も水分を取るように意識しましょう。
身体の正常な機能を維持し、パフォーマンス向上や脱水症状などの健康リスクの軽減につながります。
適切な水分摂取量は個人差がありますが、運動中にはこまめに水分を摂ること忘れないようにしましょう!また、水分補給の代わりに、プロテインやスポーツドリンクを飲むことで効率よく栄養も補給できます。
食事のコントールも重要
ダイエット目的や筋力UPなどで運動をする場合は、食事のコントロールも欠かせません。運動効果を高めるためにも、バランスの良い食事を取ることが大切です。
栄養の中で特に意識して摂りたいのは、たんぱく質です。たんぱく質は、炭水化物や脂質と並ぶ身体のエネルギー源で、筋肉や臓器、肌、髪などの細胞を構成し、体のさまざまな機能を調整する物質の材料にもなっています。
たんぱく質は筋肉の材料で、筋トレによって傷ついた筋肉が回復、成長する際に使われます。筋トレによる効果を求めるのであれば、意識して取りましょう。体重1㎏につき1gが目安だと言われているので、体重50㎏の人の場合、必要なタンパク質は50gです。
また、タンパク質以外にもビタミン、ミネラルも大切な栄養素です。
運動に関わるビタミン・ミネラル
- B1、B2、B6などのビタミンB群:運動に必要なエネルギー代謝や筋肉・血液を作る
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にし、筋肉量を維持する
- カルシウム:骨や歯をつくり、心筋の収縮に関係している
- マグネシウム:筋肉の収縮を制御
- カリウム:心肺機能や筋肉の調整
上記のような栄養素に加え、運動をするためにはエネルギーの摂取も欠かせません。厚生労働省ではそう摂取カロリーに対し、各エネルギー産生栄養素から摂取するカロリーを「炭水化物:50∼60%、タンパク質:13∼20%、脂質:20~30%」を目標量に設定しています。
無理はしない
運動は継続することが何よりも大切です。最初から無理をして激しい運動をしてしまうと、体に大きな負担がかかり、継続することが難しくなります。
また、体に強い負担をかけ続けると、ケガや事故、体調不良のリスクが高まります。運動ができない状態になると、目的である運動不足解消を達成できません。
運動の最適な頻度は、体力や健康状態、年齢など人によって異なるため、自分にとって最適な頻度や強度を見つけ、取り組んでみてください。
運動不足を解消するためには、体を動かす習慣作りが大切なので、無理はせず、できる運動から始めましょう。身体が慣れてきたら、少しずつ負荷がかかる運動に変えていくと良いです。
年齢別に適切な筋トレの頻度が知りたい方は下記の記事が参考になります!
▼40代の適切な筋トレの頻度
▼50代の適切な筋トレの頻度
病気や疾患のある方は運動を始める前に医者に相談する
運動をすることで、心身に多くの良い影響がありますが、疾患を悪化させる恐れもあるため、意が必要です。現在治療中の疾患がある方は、運動を始める前に必ずかかりつけ医に相談することを推奨します。
特定の疾患や症状によっては、運動に制限があったり、特定の注意が必要な場合があります。医者の指示を受けることで、安全かつ効果的な運動プランを立てることができます。
疾患はなくても、筋力や体力の低下、体重の増加、関節の痛みなどが気になっている方は、自己判断せず、医師に相談してみることを推奨します。
せっかく運動不足を解消しようと運動を始めるのに、かえって疾患を悪化させないよう気を付けながら取り組みましょう。
運動不足を解消して健康的な生活を過ごそう!
この記事では、運動不足に関して、運動不足のチェック方法や及ぼす影響、解消するための方法などを紹介しました。
運動不足は筋力や体力の低下に加え、肥満や精神面の不調など、心身に多くの影響を及ぼします。
運動不足による肥満は、高血圧や高コレステロールなど、心血管疾患のリスクを増加させたり、睡眠障害のリスクを高めることがあります。
運動不足を解消するためには、ウォーキングやランニングなどのような有酸素運動や、自宅でできる筋トレやスポーツなどを日常生活に取り入れ、継続して取り組むことが大切です。
肥満は健康に対して様々な悪影響を及ぼす可能性があります。健康的な生活習慣やバランスの取れた食事、適度な運動などを通じて、肥満の予防と管理が重要です。
また、運動の効果を最大限に得るためにも、運動の順番や頻度だけでなく、生活習慣や食生活も見直してみましょう。
また、早く運動不足を解消しようと、いきなり負荷の大きい運動を行うと、ケガや体調不良を引き起こしてしまうため危険です。自分の体力や体調、ライフスタイルなどに合わせて無理のない範囲で、運動を続けましょう。
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